気管支喘息の新しい治療

喘息は思いがけず死に至る病気です

年間6000人以上、人口10万人に4.8人、喘息患者1000人中毎年3人が死亡しています。しかも10代20代の若い人や、ふだんの発作が重症でない人からも死亡者がでています。


喘息では空気の通り道(気管支)が図のように狭くなってしまうために呼吸が苦しくなり、時には窒息してしまうのです。

治療方法


 喘息治療には万人に画一的な処方というものはありません。その人の症状、重症度、原因、環境の状態、病歴などによって一人一人治療法が変わります。まさにオーダーメードの治療が必要なわけです。環境の整備や禁煙などまず行わなければならないことがありますが、薬の中で基本となるのは吸入薬です。吸入薬にもいろいろな種類があります。

1. 吸入ステロイド 

喘息予防の基本治療薬です。この薬が広く使われるようになって発作による入院は大きく減少しました。使い方をよくマスターしましょう。

2.発作治療薬

発作がでたときに、それを一時的に改善させるものです。これ以外にもいろいろなものがありますが、基本は発作治療薬をほとんど使わなくてすむように日頃からコントロールすることです。使いすぎると心臓に負担がでたり、効きが悪くなったりします。

3.発作予防の補助薬

これらの薬は吸入や体に貼付して使うものですが、成分は発作治療に使う気管支拡張剤と似ています。長時間有効なため発作予防に使いますが、やはり漫然と使わないようにする必要があります。

4.吸入抗アレルギー薬

副作用が全くなく、小児にも使いやすいのですが多くの場合軽症にしか効きません。

5. 内服薬

  飲み薬にも、気管支拡張薬・抗アレルギー薬・ステロイド・去痰剤・漢方薬などがあります。
 
これらの薬を患者さんの状態に応じてうまく使い分けていくことが大事です。薬の量も増やしたり、減らしたり調節する必要があります。「調子がいいので薬も同じ」ではなく、調子がよければ減量を考えるわけです。

 

また、調子の把握のためにピークフローメーターという簡単な測定器があり、これを患者さんに貸し出しています。毎日測定すると症状に現れない喘息発作の一歩手前の状態がキャッチでき、指示された予防処置を受診することなく自宅で行うことができます。治療の中心である吸入ですが、やり方が間違っていると効果がありません。吸入薬を処方しても改善しない人には目の前で実演していただくことにしていますが、実にいろいろな間違いをしているものです。使い方をよくマスターして下さい。噴霧式のものでは吸入補助器具もありますので活用するといいでしょう。


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