最近世界中から毎日のように鳥インフルエンザのニュースが流れてきます。2003年にベトナムで鳥インフルエンザの人への感染と死者が報告されて以来、毎年感染・死亡の報告は地域と数を拡げています。 2004年にはタイで、2005年にはカンボジア・中国・インドネシアで、今年に入ってイラクとトルコが仲間入りしました。WHOには現在までに95人の死亡が登録されているそうです。ヨーロッパでも家禽への感染が問題になり日本にフランスのフォアグラが入ってこなくなっているというニュースはご存じと思いますが、鳥類だけでなく最近は猫への感染が話題になっています。ドイツ・オーストリアで報告が相次ぎ、ヨーロッパでも人への感染の時期が迫っているようです。また今年に入ってアフリカ大陸でも家禽への感染が確認されています。
1918年にスペイン風邪が発生したときには日本での流行は翌1919年、つまりやってくるのに一年かかっているのですが、現代のように世界くまなく飛行機網が張り巡らされている時代ではあっという間に地球上を駆けめぐると思われます。ちなみに当時のスペイン風邪による死者は世界で2000万人以上、日本でも38万人と言われています。 余談ですが、私が往診している95歳の女性は当時のことを「ずいぶん人が死んで世の中騒がしかったようですよ」と記憶をたどっておられました。 「インフルエンザには何回かかかったけれど、そんなに怖くはない」と思う人もいるでしょう。そうはいきません。 現在の流行株はA型H3N2、H1N1とB型の3種類ですが今世界を飛び回っている鳥インフルエンザはH5N1という全くの新種です。新種には誰も免疫を持っていないので感染性も高く、重症になりやすいのです。 それに現在使われているワクチンはH3N2、H1N1、Bの3種のウイルス用で、新型には効きません。新型用のワクチンは流行が始まった後にしか開発できませんので、最初のシーズンには間に合いません。 治療薬はありますが(タミフルなど)、充分量が確保できるか、充分に効果があるのかまだよく分かりません。 じゃ、どうしたらいいの。日頃から食事・運動・睡眠に気をつけてストレスを貯めず体の免疫機能が維持されるようにして、いざ流行したら人混みをさけてうがいと手洗い・・・スペイン風邪の頃とおなじですが。 |