大腸癌検診の正しい受け方

 癌の中には早期発見の方法が確立していなかったり、早期発見が必ずしも命を長らえることにつながらなかったりするものもあり、何でもかんでも「検診が重要」というわけではありません。でも、大腸癌検診は受けるメリットが大きいと思います。どのように検診を受けるのが自分のためになるかを今回は見てみましょう。

 通常1次検診として便の血液反応を見ます。「便潜血反応」といいますが、便を専用のスティックでつついて人間の血液からでるヘモグロビンだけに反応させます。鼻血や胃潰瘍からの出血にはよほど量が多くない限り反応しませんから、これが陽性の場合大腸や肛門からの出血があるとほぼ断定できます。

 痔からの出血でなければ、大腸の癌、ポリープ、憩室、炎症性腸疾患、感染性疾患などが考えられます。つまり、全部癌ではなくそれ以外の方が多いのですが。

 ではこれが陰性の場合安心できるかというと残念ながらそうではありません。出血していない癌があってもひっかからないわけです。ある調査では早期の大腸癌の場合にこの検査で陽性に出たのは約4分の1、進行癌でも4分の3足らず。別の調査で早期癌で半分、進行癌で9割。

 こんなのやる意味あるの?と思うかもしれませんが、たかが便検査で大腸癌が見つかればこれは幸運以外の何ものでもないでしょう。おまけに大腸癌の場合、進行癌で見つかっても治る可能性が他の癌より大きいのです。厚生労働省は最大76%の死亡率減少効果があるとしています。

 さてこの検査の問題点を理解しておく必要があります。一つ目に、検査は2日間受けましょう。1回の感度が悪くても2回やると癌を見つける可能性が増えます。

 2つ目に、陽性が出たら次の大腸内視鏡に進みましょう。よく、一度陽性に出ると「先生、もう一回やらせて下さい。次出なければいいでしょう?」などという人がいます。先ほど指摘したようにこの検査は癌があっても陰性のことがあるので、一度陽性なら次が陰性でも陽性です。じたばたしないで精密検査するべきです。

 3つ目に、今の話の裏返しですが、何か症状があって大腸癌を疑ったときに便検査で異常が無くても安心してはいけないということです。症状がある人が、普段忙しくて診療所に行けず、職場の検診があって異常がなかった、安心してさらに診療所に行くのが遅れた、なんてことになりかねません。症状のある人は検診ではなく、診療所へ。

 さて、精密検査は内視鏡にしましょう。他にバリウムによるX線検査もありますが、精度から言って内視鏡の方が勝ります。厚生労働省も2次検査は大腸全体を内視鏡で検査すべきと発表しました。

 大腸内視鏡は胃カメラなどに比べると準備にもずっと手間がかかり、検査自体も苦痛を伴いやすいので、慣れたドクターが実施しているところに行くのがいいでしょう。大病院が必ずしもそうではなく、トレーニング中の医師に当たることもあります。

 むさしの共立診療所なら大丈夫ですよ。


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